2008年 05月 06日
ゼア・ウィル・ビー・ブラッド |
どうしちゃったのかしらと思うほどご無沙汰だったポール・トーマス・アンダーソン監督の作品。
期待が大きすぎてがっかりしちゃうかもと思いながら観に行ったのですが、杞憂でした。
なにもかもがすごい迫力。
あっという間に映画の中に引き込まれてしまいました。
なにはともあれ、ダニエル・デイ=ルイスでしょう。
今、何か感想を書こうと思っても、すごい!という言葉しか浮かんできません。
石油に取り憑かれたダニエル(役の名前もダニエル)という男の、いやらしくて汚くてどぎつい部分を演じながら、でも嫌悪感は感じさせないんです。
観ている側は、むしろ彼に魅了されてしまう。
それは、表面的な行動や会話の奥に人間らしさを感じて、共感してしまうからなんじゃないかな。
この男、他人を全く信用しないけれど、ほんとうは信頼できる誰かに居て欲しい。
石油で成功していきながら、自らの欠乏感は深まる一方。
わらをも掴むような思いで”家族”の可能性を探ってみるけれど・・・
鋼鉄製の表面のなかに、自分ではどうしようもできない弱さが詰まっていることが感じられて、そこにぐぃっと惹きつけられてしまうんです。
もっとも、片足を引きずりながら油井やぐらへと走っていく後ろ姿は、それだけでものすごくセクシーでもありました。
敵役イーライ牧師を演じたのは、ポール・ダノ。
そうだなー。
この牧師がね、もうちょっとギラギラしててもよかったんじゃないかと思いました。
聖職者の仮面を付けた俗物でしょ。
ダニエルと対峙するには少し弱いように感じました。
石油に対する執念の描写もすごかったし、音楽もね。
暗い色調の風景に合わせて、ゴォーっという、人の不安を掻き立てるような不協和音が響いて、何か良くないことが起こることがわかるようになっています。
不快な音なんだけれど、これもまたすごい迫力でした。
見終わって、感動した!というような映画じゃないんだけれど、すごいものを観たなという実感が残っています。
見応えのある映画でした。
期待が大きすぎてがっかりしちゃうかもと思いながら観に行ったのですが、杞憂でした。
なにもかもがすごい迫力。
あっという間に映画の中に引き込まれてしまいました。
なにはともあれ、ダニエル・デイ=ルイスでしょう。
今、何か感想を書こうと思っても、すごい!という言葉しか浮かんできません。
石油に取り憑かれたダニエル(役の名前もダニエル)という男の、いやらしくて汚くてどぎつい部分を演じながら、でも嫌悪感は感じさせないんです。
観ている側は、むしろ彼に魅了されてしまう。
それは、表面的な行動や会話の奥に人間らしさを感じて、共感してしまうからなんじゃないかな。
この男、他人を全く信用しないけれど、ほんとうは信頼できる誰かに居て欲しい。
石油で成功していきながら、自らの欠乏感は深まる一方。
わらをも掴むような思いで”家族”の可能性を探ってみるけれど・・・
鋼鉄製の表面のなかに、自分ではどうしようもできない弱さが詰まっていることが感じられて、そこにぐぃっと惹きつけられてしまうんです。
もっとも、片足を引きずりながら油井やぐらへと走っていく後ろ姿は、それだけでものすごくセクシーでもありました。
敵役イーライ牧師を演じたのは、ポール・ダノ。
そうだなー。
この牧師がね、もうちょっとギラギラしててもよかったんじゃないかと思いました。
聖職者の仮面を付けた俗物でしょ。
ダニエルと対峙するには少し弱いように感じました。
石油に対する執念の描写もすごかったし、音楽もね。
暗い色調の風景に合わせて、ゴォーっという、人の不安を掻き立てるような不協和音が響いて、何か良くないことが起こることがわかるようになっています。
不快な音なんだけれど、これもまたすごい迫力でした。
見終わって、感動した!というような映画じゃないんだけれど、すごいものを観たなという実感が残っています。
見応えのある映画でした。
by naocco8
| 2008-05-06 22:48
| Movie