2006年 05月 05日
死ぬまでにしたい10のこと |
旧作です。
ネタバレあります。
死ぬまでにしたい10のこと
/ 松竹
ちょっと時間が空いて何か観ようかなと思ったときに、つい手にとってしまう映画というのが何本かありますが、この映画はその1つです。
主演はヴェンダース監督作品アメリカ、家族のいる風景で透明感のある女性を好演したサラ・ポーリーで、私は「死ぬまでに~」で彼女を知ったのですが、すばらしい女優さんだと思います。
落語では同じ話が噺家さんによって全く違う話に聞こえることがありますが、この映画の主人公も、演じる人によってはずいぶん違った印象になる気がします。
だって、確かにひどい話ではあるんです。
めまいがひどくて妊娠したかもと思って訪れた病院で余命2ヶ月を宣告され、死ぬまでにやっておくべきことを10個箇条書きにしてってそれを着々と実行していくのですが、家族を含め、周りの人々には誰もそのことをうち明けません。
自分以外には心の準備をする時間を与えないわけで、かなり勝手だとも言えるわけです。
加えて10の項目には、普通なら許されないことが含まれています。
でもね。
気持ちがわかるんですよ。
納得させられてしまう。
彼女の周りには彼女を頼る人はいても、彼女が頼ることのできる人はいないんです。
夫はとてもやさしく子供思いの良い人ではありますが、良くも悪くも少年がそのまま大きくなってしまったようなところがあって、ピュアでチャーミングだけど、約束を守ったり責務を全うすることができません。
10代で出会って”できちゃった結婚”し、実家の庭に置かれたトレーラーハウスで暮らし、生活費は彼女のアルバイトで賄っています。
決して不幸ではないんです。
2人のかわいい女の子と4人の生活を愛していることはきちんと描かれています。
でも、もしかしたら自分に違った人生があったかもしれないと、そういう気持ちがあったことも事実なんだと思います。
私もそう思うことがあるし、そう思わない人がいたら、それは幸せなことだとは思うけれど。
あと2ヶ月の命と知って彼女がとった行動を、私は責める気持ちにはなれませんでした。
映画公開中も賛否両論、ケンケンガクガク。
受け入れられない人には全くダメな映画のようです。
頼ることのできない彼女が唯一頼ったのが病院のドクターで、このドクターがとってもいい味出してます。
こんなドクターなら頼れるかもねと思わせてくれて、救われます。
この映画の原題は「My Life Without Me」で、私の居ない私の生活とでもいうのかな。
これを知っておくとラストシーンがグッと胸に迫ります。
ネタバレあります。
死ぬまでにしたい10のこと
/ 松竹
ちょっと時間が空いて何か観ようかなと思ったときに、つい手にとってしまう映画というのが何本かありますが、この映画はその1つです。
主演はヴェンダース監督作品アメリカ、家族のいる風景で透明感のある女性を好演したサラ・ポーリーで、私は「死ぬまでに~」で彼女を知ったのですが、すばらしい女優さんだと思います。
落語では同じ話が噺家さんによって全く違う話に聞こえることがありますが、この映画の主人公も、演じる人によってはずいぶん違った印象になる気がします。
だって、確かにひどい話ではあるんです。
めまいがひどくて妊娠したかもと思って訪れた病院で余命2ヶ月を宣告され、死ぬまでにやっておくべきことを10個箇条書きにしてってそれを着々と実行していくのですが、家族を含め、周りの人々には誰もそのことをうち明けません。
自分以外には心の準備をする時間を与えないわけで、かなり勝手だとも言えるわけです。
加えて10の項目には、普通なら許されないことが含まれています。
でもね。
気持ちがわかるんですよ。
納得させられてしまう。
彼女の周りには彼女を頼る人はいても、彼女が頼ることのできる人はいないんです。
夫はとてもやさしく子供思いの良い人ではありますが、良くも悪くも少年がそのまま大きくなってしまったようなところがあって、ピュアでチャーミングだけど、約束を守ったり責務を全うすることができません。
10代で出会って”できちゃった結婚”し、実家の庭に置かれたトレーラーハウスで暮らし、生活費は彼女のアルバイトで賄っています。
決して不幸ではないんです。
2人のかわいい女の子と4人の生活を愛していることはきちんと描かれています。
でも、もしかしたら自分に違った人生があったかもしれないと、そういう気持ちがあったことも事実なんだと思います。
私もそう思うことがあるし、そう思わない人がいたら、それは幸せなことだとは思うけれど。
あと2ヶ月の命と知って彼女がとった行動を、私は責める気持ちにはなれませんでした。
映画公開中も賛否両論、ケンケンガクガク。
受け入れられない人には全くダメな映画のようです。
頼ることのできない彼女が唯一頼ったのが病院のドクターで、このドクターがとってもいい味出してます。
こんなドクターなら頼れるかもねと思わせてくれて、救われます。
この映画の原題は「My Life Without Me」で、私の居ない私の生活とでもいうのかな。
これを知っておくとラストシーンがグッと胸に迫ります。
by naocco8
| 2006-05-05 23:01
| Movie