2006年 03月 11日
クラッシュ |
ネタばれありますのでご注意ください。
とにかく脚本が、すごい。
複雑に入り組んだいくつものストーリーがすうっと1つに集約していく感じがたまらなくて、鳥肌が立ちました。
時間的にも内容的にも、過剰にならず、物足りなくもなく、完成度の高さを感じました。
「みんなほんとうは誰かとクラッシュすることを求めている」
映画の冒頭、登場人物の1人によって映画のテーマがぽんっと投げかけられます。
コンクリートと鉄で周囲を固めて他者の侵入を防いでいるつもりでも、避けようのない突然のクラッシュに見舞われてしまう。
そしてクラッシュが起きた瞬間、自分でも知らなかった自分が露呈するのです。
(クラッシュには激突、ガシャンという音の意味の他に、強盗に入る、押し入るという意味もあります。)
ここで描かれているのは確かに”差別”なんだけれども、人権団体が主張するような人種差別とはちょっと性質の異なるものだと思います。
他人を蔑むこと。
逆に自分の被害者意識を誇張すること。
自分を守るための手段として、誰もが持ち合わせている感情ではないでしょうか。
そしてその理由なんて、実は何でもいいのかもしれない。
皮膚の色でも民族でも、性別でも言葉の違いでも。
みんな差別されることにうんざりし、誰かを差別することでその鬱憤を晴らしている。
差別のメリーゴーランドですね。
でもこの映画は、そういった状況を描き出しているだけではなく、じゃあどうするんだ、という答えをちゃんと提示しています。
ここがすばらしいと思いました。
(続く)
とにかく脚本が、すごい。
複雑に入り組んだいくつものストーリーがすうっと1つに集約していく感じがたまらなくて、鳥肌が立ちました。
時間的にも内容的にも、過剰にならず、物足りなくもなく、完成度の高さを感じました。
「みんなほんとうは誰かとクラッシュすることを求めている」
映画の冒頭、登場人物の1人によって映画のテーマがぽんっと投げかけられます。
コンクリートと鉄で周囲を固めて他者の侵入を防いでいるつもりでも、避けようのない突然のクラッシュに見舞われてしまう。
そしてクラッシュが起きた瞬間、自分でも知らなかった自分が露呈するのです。
(クラッシュには激突、ガシャンという音の意味の他に、強盗に入る、押し入るという意味もあります。)
ここで描かれているのは確かに”差別”なんだけれども、人権団体が主張するような人種差別とはちょっと性質の異なるものだと思います。
他人を蔑むこと。
逆に自分の被害者意識を誇張すること。
自分を守るための手段として、誰もが持ち合わせている感情ではないでしょうか。
そしてその理由なんて、実は何でもいいのかもしれない。
皮膚の色でも民族でも、性別でも言葉の違いでも。
みんな差別されることにうんざりし、誰かを差別することでその鬱憤を晴らしている。
差別のメリーゴーランドですね。
でもこの映画は、そういった状況を描き出しているだけではなく、じゃあどうするんだ、という答えをちゃんと提示しています。
ここがすばらしいと思いました。
(続く)
by naocco8
| 2006-03-11 22:24
| Movie