2005年 11月 28日
同じ月を見ている(続き) |
今度は映画の内容についてちょっと書きます。
ネタバレありますのでご注意ください。
まず初めに言いたいのは、鉄矢が極悪人とはとても思えなかったということ。
弱くて、周りに流されて、自分を制御できない、普通の人だと思う。
この映画の中でいちばん共感できたのは鉄矢でした。
(窪塚くんが演じていたからではないですよ)
鉄矢がドンを裏切る度に、ドンはいつも黙って鉄矢を許します。
そして許されてしまうことで、鉄矢は自分の弱さ、だめさに直面しなければならなくなる。
責めてくれれば、殴りかかってきてくれれば、どれほど楽だっただろうに。
鉄矢が極悪人に見えないことで、ドンちゃんのあり方がかなり微妙になります。
強く清い。
それはすばらしいことだけれど、その清さが他人を傷つけることだってある。
エディソン・チャンの目力の強さもあって、その負の部分に思いが行きました。
彼が全てを受け入れていたのではなく、その内面に燃えるような葛藤があったことを示したのは良かったと思うのですが、それはあの絵を見せてもらうだけで充分で、周りの人間が言葉で語らなくてもよかったのでは、と思います。
それに決定的だったのは、ヒロインであるエミに魅力が感じられないこと。
病弱できれいなお嬢さま、というだけ。
ドンちゃんに向かって「人殺し!」と叫びますが、それは燃えさかる火の中、父親に絵を取りに行かせた彼女自身のことでしょう?
それなのにその後自責の念にかられる様子もなく。
これは脚本のせいなのか、監督のせいなのか。
原作ではどうなっているのでしょうね。
うーん、やっぱり私にとってはあまり印象に残る映画ではありませんでした。
それぞれの役者さんたちが好演だっただけに残念です。
もうちょっと良い映画にできたんじゃないかな、という気がします。
ネタバレありますのでご注意ください。
まず初めに言いたいのは、鉄矢が極悪人とはとても思えなかったということ。
弱くて、周りに流されて、自分を制御できない、普通の人だと思う。
この映画の中でいちばん共感できたのは鉄矢でした。
(窪塚くんが演じていたからではないですよ)
鉄矢がドンを裏切る度に、ドンはいつも黙って鉄矢を許します。
そして許されてしまうことで、鉄矢は自分の弱さ、だめさに直面しなければならなくなる。
責めてくれれば、殴りかかってきてくれれば、どれほど楽だっただろうに。
鉄矢が極悪人に見えないことで、ドンちゃんのあり方がかなり微妙になります。
強く清い。
それはすばらしいことだけれど、その清さが他人を傷つけることだってある。
エディソン・チャンの目力の強さもあって、その負の部分に思いが行きました。
彼が全てを受け入れていたのではなく、その内面に燃えるような葛藤があったことを示したのは良かったと思うのですが、それはあの絵を見せてもらうだけで充分で、周りの人間が言葉で語らなくてもよかったのでは、と思います。
それに決定的だったのは、ヒロインであるエミに魅力が感じられないこと。
病弱できれいなお嬢さま、というだけ。
ドンちゃんに向かって「人殺し!」と叫びますが、それは燃えさかる火の中、父親に絵を取りに行かせた彼女自身のことでしょう?
それなのにその後自責の念にかられる様子もなく。
これは脚本のせいなのか、監督のせいなのか。
原作ではどうなっているのでしょうね。
うーん、やっぱり私にとってはあまり印象に残る映画ではありませんでした。
それぞれの役者さんたちが好演だっただけに残念です。
もうちょっと良い映画にできたんじゃないかな、という気がします。
by naocco8
| 2005-11-28 23:25
| Movie